屋久島は琉球列島とは異なり、サンゴ礁から構成されず、花崗岩から成る。
屋久島は、鹿児島県の大隅半島佐多岬南南西約60kmの海上に位置する島。熊毛郡屋久島町に属し、近隣の種子島や口永良部島などと共に大隅諸島を形成する。南方に位置するトカラ列島や奄美群島などとともに南西諸島を構成する。
九州最高峰の山、宮之浦岳（標高1936m）がある。自然が豊かで、屋久島国立公園の中核をなし、世界自然遺産の一つに登録されている。
上記の地図 こちら。
Montbell こちら。
花崗岩とは
花崗岩（かこうがん）とは、マグマが冷え固まってできた岩石である火成岩の1種である。地下深部で形成された岩の中で、下記2条件を満たす岩石を指す。ガラス質を含まず全体が細粒結晶の集合体であるため、流紋は見られない。1) 黒雲母などのような有色鉱物を1割程度含むものの、主成分が石英と長石であり、全体的に白っぽく見える。2) 成分中にナトリウムとカリウムの含量が少ない、非アルカリ岩質である。
屋久島の植物。こちら。屋久杉自然館。こちら。屋久島の自然。こちら。
北緯30度より北にある屋久島は、年間の平均気温が約20℃の亜熱帯気候で、人が住む低地の里にはハイビスカスやブーゲンビリアなど熱帯の花も咲いている。しかし、山を登ると100m毎に0.6℃気温が低下し、標高約2,000mの山頂では気温が6℃台と北海道と同様の亜寒帯気候となる。
屋久島は直径約30 kmの島である（北海道は東西に500 km, 四国は254 km）が、南北2,000 kmに渡る日本列島の自然が観察される。通常南から北からへと植生が移り変わる植物の変化を、海岸から山頂の高低の垂直分布で見ることができる。
屋久島の垂直分布は世界遺産登録に関する国際自然保護連合のレポートでも、植物分布の地理上の区界を超える植生として評価されている。
屋久島にはブナが存在しない。
屋久島ではブナが見られず、屋久杉と常緑広葉樹のヤマグルマが優勢である。
写真はスギに巻き付いたヤマグルマ。
ブナは氷河期に大隅半島までは南下したが、屋久島へはたどり着かなかったとされる。スギは新しい種であるブナに負けてしまうというのが通説である。光を好むスギよりもブナのほうが、より暗いところで生育できるからとされる。屋久島において屋久杉が主役である森林が維持されているのは、有力な競争相手であるブナが存在しないこともひとつの理由である。
屋久島の哺乳動物。こちら。
屋久島は、大型動物の種類は少なく、「人2万、シカ２万、サル２万」といわれるように、人とシカとサルの島である。
他に見られる哺乳動物は、イタチ、ネズミ類、モグラ類、コウモリ類だけで、日本の中ではポピュラーなキツネやウサギ、リスといった動物は生息していない。
屋久島は、氷河期には九州本土と地続きだったと言われており、シカやサルはこの頃渡ってきったと考えられている。キツネやウサギが生息していないのは、謎とされている。
写真はヤクシマザル。
写真はヤクシカ。
参考書籍
屋久島 自然ガイド こちら。
屋久島の医療
鹿児島県 離島医療の現状 こちら。
鹿児島県には全部で27の有人離島がある。鹿児島県の離島面積は2,489平方キロメートルで47都道府県中1位、さらに離島に住む人口も191,000人と同じく全国1位である。鹿児島県は全国でもっとも離島医療に注力が必要な都道府県である。
鹿児島県の有人離島は27で、それを管理している自治体は25市町村。これらすべてに充分な医療を提供するのは難しい。2010年、甑島にある下甑島診療所に遠隔独英診断システムが導入されるなど、設備を整備してきた。これにより鹿児島市内の医師と協力の上、診断困難例、特に脳疾患や胸部疾患などについて専門医の指導のもと、読影を行えるようになった。
総説 鹿児島県の離島医療 こちら。
鹿児島県は、南北600kmの海域に屋久島や種子島，奄美群島，本土と奄美群島の間に点在する南西諸島，本土西方に位置する甑列島等26の有人離島がある．離島を管轄する自治体は鹿児島県43の自治体のうち21市町村（48.8％）と約半数を占める．法定離島数では長崎県，沖縄県，愛媛県に次ぎ４位，離島面積2,476km2，離島に住む人口数159,486人は，ともに47都道府県中１位である。
鹿児島大学の情報。こちら。鹿児島県の離島医療情報、屋久島。こちら。
屋久島、鹿児島県の離島ごとの医療施設
医療施設：総数（箇所） 17
医療施設：病院1（屋久島徳洲会病院 こちら 140床、うち結核病床1）
医療施設：診療所 10
医療施設：有床診療所 5
医療施設：歯科診療所 6
医療施設：一般診療所の歯科診療科目1
病床数（床） 200（うち徳洲会病院は140床）
